
Google Workspaceとは?できることや導入のメリットを解説
近年、リモートワークやハイブリッドワークの普及に伴い、社内外でスムーズに情報共有ができるクラウド型ツールの導入が注目されています。そのなかでも、多くの企業が採用しているのがGoogle Workspaceです。GmailやGoogleカレンダーをはじめ、ドキュメントやスプレッドシートなど日常業務に欠かせないアプリケーションをまとめて利用できる統合型サービスとして、多様な働き方を支えています。本記事では、Google Workspaceの概要やできること、導入メリットや注意点、さらには導入事例までを解説し、これから導入を検討する企業の参考になる情報をお届けします。
目次
- 1. Google Workspaceとは
- 2. 「G Suite」「Google Apps」との違い
- 3. Google Workspaceのプラン
- 4. Google Workspaceでできること
- 5. メールやカレンダーなど、基本的な業務支援
- 6. リアルタイムでのファイル共有・共同編集
- 7. リモートワーク・ハイブリッドワークを支えるコミュニケーション機能
- 8. Google Workspaceの導入メリット
- 9. クラウドでどこでも仕事ができる
- 10. 社内外の情報共有がスムーズになる
- 11. IT管理者の負担軽減・セキュリティの一元管理
- 12. Google Workspace導入時の注意点
- 13. 既存の環境からの移行コストや手間
- 14. 社内のITリテラシーに応じた導入支援
- 15. セキュリティポリシーの策定が必要
- 16. Google Workspaceはどんな企業に向いている?
- 17. クラウドベースで柔軟な働き方を求めている企業
- 18. 少人数での業務効率を重視するスタートアップ・中小企業
- 19. Google製品を業務で多く使っている企業
- 20. Google Workspace導入事例
- 21. 企業のシステム開発・コンサルならICへ
- 22. まとめ
Google Workspaceとは
Google Workspaceは、Googleが提供するクラウド型の統合業務ツールです。メール、カレンダー、オンラインストレージ、ドキュメント作成・共有など、日々の業務に欠かせない機能を一つのプラットフォームで利用できます。従来のソフトウェア型と異なり、インターネット環境さえあればPCやスマートフォンからアクセスできるため、社内外問わず効率的に働ける環境を整えることが可能です。
「G Suite」「Google Apps」との違い
Google Workspaceは、もともと「Google Apps for Work」として提供され、その後「G Suite」に名称変更されました。2020年に「Google Workspace」へとリブランドされ、単なる名称変更にとどまらず、よりシームレスな連携を重視したサービスに進化しています。たとえば、メール画面から直接チャットやビデオ会議にアクセスできるなど、複数の機能を一元的に使えるようになった点が大きな特徴です。
Google Workspaceのプラン
Google Workspaceには、企業の規模やニーズに応じた複数のプランが用意されています。代表的なものとして「Business Starter」「Business Standard」「Business Plus」「Enterprise」などがあり、ユーザー数やストレージ容量、セキュリティ機能の充実度に応じて選択できます。小規模チーム向けの低コストプランから、大規模組織や厳格なセキュリティ要件に対応したプランまで揃っており、自社の状況に合った柔軟な導入が可能です。
Google Workspaceでできること
Google Workspaceには、日常業務を効率化するための幅広い機能が備わっています。メールやカレンダーといった基本機能に加え、リアルタイムでの共同作業やリモートワークに適したコミュニケーション機能も充実しており、従来の働き方から大きく生産性を高められるのが特徴です。
メールやカレンダーなど、基本的な業務支援
Google Workspaceを導入すると、独自ドメインのメールアドレスでGmailを利用できます。個人用のGmailと同じ操作性を持ちながら、ビジネスに適した大容量のストレージや広告非表示といった環境が整っています。また、Googleカレンダーを活用すれば、会議のスケジュール調整や会議室の予約が容易になり、チーム全体の予定管理もスムーズです。さらに、Googleドライブによるファイル保存や、タスク管理機能を組み合わせることで、業務の基盤となるツールを一元的に利用できます。
リアルタイムでのファイル共有・共同編集
Googleドキュメントやスプレッドシート、スライドなどのアプリケーションは、複数人で同時に編集できるのが大きな強みです。ファイルをメールに添付する必要がなく、クラウド上で常に最新の状態を共有できます。コメント機能や提案モードを使えば、修正内容や意見交換も効率的に行え、承認フローを簡素化することも可能です。バージョン管理も自動で行われるため、過去の編集履歴を参照できる点も安心です。
リモートワーク・ハイブリッドワークを支えるコミュニケーション機能
Google Workspaceには、ビデオ会議ツールのGoogle MeetやチャットツールのGoogle Chatが標準搭載されています。Meetを使えばPCやスマートフォンからワンクリックで会議に参加でき、画面共有や録画機能を活用して遠隔地のメンバーとも円滑に議論できます。Chatではプロジェクトごとにスレッドを立ち上げ、メッセージやファイルを整理しながらやり取りできるため、メールに比べて迅速なコミュニケーションが可能です。これらの機能により、オフィス勤務とリモート勤務を組み合わせたハイブリッドワークを強力に支援します。
Google Workspaceの導入メリット
Google Workspaceを導入することで、単なる業務効率化にとどまらず、働き方そのものを柔軟に変えていくことが可能になります。ここでは、導入によって得られる代表的なメリットを紹介します。
クラウドでどこでも仕事ができる
Google Workspaceはクラウドベースのサービスであるため、インターネット環境さえあれば自宅や外出先からでも業務にアクセスできます。端末に依存せずPC・スマートフォン・タブレットから利用できるため、リモートワークや出張中でも業務を止めることがありません。災害時や緊急時にも業務継続性を確保できる点は、多くの企業にとって大きな安心材料となります。
社内外の情報共有がスムーズになる
ドキュメントやスプレッドシート、スライドをクラウド上で共有できるため、社内外の関係者と効率的に情報をやり取りできます。アクセス権限を細かく設定することで、閲覧だけ、コメント可能、編集可能といった制御も容易に行えるため、セキュリティを保ちながら情報共有を推進できます。また、リアルタイムで共同編集ができるため、会議や打ち合わせの時間を短縮し、意思決定のスピードを高めることが可能です。
IT管理者の負担軽減・セキュリティの一元管理
Google Workspaceでは、管理コンソールを通じてアカウント管理やアクセス制御を一元化できます。新入社員のアカウント発行や退職者のアクセス停止も簡単に実行でき、ユーザーや端末の管理が効率化されます。さらに、二段階認証やデータ損失防止(DLP)など高度なセキュリティ機能が標準で備わっており、情報漏洩リスクを低減します。これにより、IT管理者の負担を軽減しつつ、組織全体のセキュリティレベルを高めることができます。
Google Workspace導入時の注意点
多くのメリットがあるGoogle Workspaceですが、導入を検討する際にはいくつかの注意点も押さえておく必要があります。事前に理解しておくことで、スムーズな移行と定着を実現できます。
既存の環境からの移行コストや手間
従来のメールサーバーやファイルサーバーからGoogle Workspaceへ移行する際には、データ移行や設定変更に一定の手間とコストが発生します。特に大量のメール履歴やドキュメントを扱う企業では、移行計画を立てないと業務に支障をきたす恐れがあります。移行ツールや外部ベンダーのサポートを活用することで、スムーズな切り替えが可能です。
社内のITリテラシーに応じた導入支援
Google Workspaceの操作自体は直感的でわかりやすいものの、従来のシステムに慣れている社員にとっては新しいツールの使い方に戸惑うことがあります。特に年齢層が幅広い企業やITリテラシーに差がある場合には、導入時の研修やマニュアル整備が欠かせません。サポート体制を整えることで、定着スピードを高め、導入効果を最大化できます。
セキュリティポリシーの策定が必要
Google Workspaceには強固なセキュリティ機能が備わっていますが、それを十分に活かすためには企業側で適切なセキュリティポリシーを策定することが重要です。アクセス権限の設定、外部共有のルール、データ保存期間などを明確にし、社員に周知徹底することで、安全かつ効率的な運用が可能になります。
Google Workspaceはどんな企業に向いている?
Google Workspaceは幅広い業種・規模の企業で活用されていますが、とくに以下のような特徴を持つ企業に適しています。自社の状況や働き方と照らし合わせて、導入メリットを検討するとよいでしょう。
クラウドベースで柔軟な働き方を求めている企業
在宅勤務や外出先での業務が増えるなか、クラウドを前提とした働き方に適応できるかどうかは大きな課題です。Google Workspaceはインターネット環境さえあれば場所を選ばず利用できるため、リモートワークやハイブリッドワークを導入している企業にとって強力な選択肢となります。
少人数での業務効率を重視するスタートアップ・中小企業
スタートアップや中小企業では、限られた人数で多様な業務をこなす必要があります。Google Workspaceは導入コストを抑えつつ、メール・カレンダー・ファイル共有・チャット・会議といった業務基盤を一括で整えられるため、スピード感のある事業運営に適しています。また、必要に応じて柔軟にユーザー数を増減できるため、成長フェーズにある企業にもフィットします。
Google製品を業務で多く使っている企業
すでにGmailやGoogleドライブ、Googleカレンダーといったサービスを業務に取り入れている企業にとって、Google Workspaceは自然な延長線上にあります。既存のツールと統合して管理できるため、アカウントの一元化やセキュリティ強化が実現でき、社内の利便性も大幅に向上します。Google環境をフルに活用したい企業には特におすすめです。
企業のシステム開発・コンサルならICへ
Google Workspaceの導入を成功させるには、単にアカウントを用意するだけではなく、自社の業務プロセスや既存システムとの連携を意識した設計・運用が欠かせません。株式会社ICでは、システム開発や業務改善のコンサルティングを通じて、企業のDX推進を幅広く支援しています。Google Workspaceのようなクラウドサービス導入を検討されている企業の方は、ぜひICにご相談ください。最適なプランニングと運用体制の構築をサポートいたします。
まとめ
Google Workspaceは、メールやカレンダーといった基本機能から、リアルタイムでの共同編集、リモートワークを支えるコミュニケーション機能までを一元的に備えた強力なクラウド型業務支援ツールです。導入によって柔軟な働き方を実現し、生産性向上や情報共有の効率化、セキュリティ強化といった多くのメリットを得ることができます。一方で、移行コストや社員のITリテラシーへの対応といった課題もあるため、導入時は十分な計画と支援が重要です。自社の働き方や成長フェーズに合わせて導入を検討し、信頼できるパートナーとともに活用を進めていくことが成功の鍵となります。
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