大手建設企業様における労働環境の見直しと勤怠の可視化プロジェクト

大手建設企業様における労働環境の見直しと勤怠の可視化プロジェクト

大手建設企業の労務改善支援として、2024年4月施行の36協定に対応するプロジェクトを実施。現状調査ではPC稼働ログを用い、Microsoft PowerAutomateとPowerBIで労働時間を可視化。3ヶ月のデータ解析で時間外労働の問題点を特定し、仕事の分散や交代制を提案。短期間で原因分析と改善策を提供し、コンサルティングを行い高評価を得た。また、システム統一による情報集約と業務フロー見直しが次課題の発見に繋がりました。

プロジェクト概要

  • 業種        : 建設・不動産
  • 対象領域      : 経営、事務、人事
  • ソリューション   : 業務コンサル、 データマネジメント
  • 活用したプロダクト :Microsoft Power Automate、Microsoft Power BI
  • 実施期間      : 3か月
    ※労務改善プロジェクトは3か月、その後もDX推進プロジェクトにて継続中
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課 題

 

2024年4月より建設業界で施行される36協定に対応するため、労働環境の見直しと状況の可視化をする必要があり、全社的にDX推進を進めておられましたが、自社だけではうまく進めることが出来ない状況でした。

 

解 決 策

高度なIT知識を持つICのコンサルタントが支援要員として参加。現場調査を行い、建築現場に固有の3つの課題を明らかにしました。課題解決のための、業務改善の手法をご提案するとともに、これらの改善策をサポートしている複雑なITシステムの整理も行いました。

効 果

 

短期間の調査でありましたが、労働時間を可視化できたことや時間外労働の増加原因が明確になり対策を講じることができたことで、お客様の全社的なDX推進がスムーズに進み始めました。

 

 

Interview (1)

 

大手建設企業様におけるDXプロジェクトを行っているM氏に詳しいお話を伺いました。

 

- TOPICS -

 > プロジェクトの背景

 > プロジェクトのポイント

 > プロジェクトの効果

 


プロジェクトの背景


2024年問題解決に向けた労務改善

 

プロジェクトについて教えて下さい。

大手建設企業様におけるDXを用いた労務改善支援を行っています。

2024年4月より建設業界で施行される36協定(労働基準法第36条に定められた労使協定)に対応するため、労働環境の見直しと状況の可視化を行うことを目的としたプロジェクトです。建設企業様ご自身でも全社的にDX推進を進めておられましたが、自社だけではうまく進めることが出来ないということで支援要員として参加させていただきました。

今回の法改正は、特別条項付き36協定に罰則付きの上限が設けられるというものです。これまでは特別条項付き36協定を結んでいれば上限なく労働可能でした。しかし、2024年4月以降は時間外労働と休日労働の上限を月100時間未満に収めなければなりません。

 

プロジェクトはどのように進んでいるのでしょうか?

プロジェクトは以下のように進んでいます。

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※構想フェーズのご支援

 

 

プロジェクトのポイント

 

現在の勤務状況から改善方法を導く

 

どのようなことを行ったのでしょうか?

何事も問題解決する際には原因を知ることが大切です。そこで、現在の勤怠状況を把握するために現状調査を行いました。
現場では勤怠をデータではなく紙で管理しており、状況を正確に把握するには、紙資料をさかのぼるしかなく、その作業だけでも数か月かかることが分かりました。あまりにも時間がかかってしまうため、勤怠状況を把握する調査は断念せざるを得ませんでした。

代案を検討したところ、社員ひとりひとりのPCの稼働状況を収集するソフトウェアが既存で導入されていたため、PC稼働ログを抽出すれば、現在の勤怠時間を仮想的な労働時間としてデータ化できることが判明。この取り組みにより、Microsoft PowerAutomateを使用してデータを収集し、そのデータをMicrosoft PowerBIを通じて可視化しました。

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データ解析の結果どのようなことが分かったのでしょうか?

3ヶ月のデータ解析の結果、月ごとに100時間以上の時間外労働が生じている社員や稼働が増加傾向にある部署が判明しました。時間外労働の増加原因を明らかにするため、現場調査を行うと、建築現場に固有の3つの課題が浮かび上がりました。

 1.発注者との調整により、土曜日の勤務が必要となることが多い
 2.工事を担当する業者が帰らない限り、建築企業の社員も帰宅することができない 
 3.現場で行えないが必要な仕事(資料作成など)があり、これに対処するため時間外労働となる

これらの課題に対し、業務改善の手法として、仕事の分散や交代制などをご提案しました。同時に、これらの改善策をサポートしている複雑なITシステムの整理も行いました。



プロジェクトの効果

 

短期間の調査で原因分析から解決策のご提案まで

 

プロジェクトの効果について教えて下さい。

3か月間の労働時間の調査を通じて、現状を正確に把握し、改善のための方向性を導き出すことが出来ました。これに基づいた改善を実施してまいります。短期間の調査にも関わらず、労働時間を可視化できたこと、その原因が明確になり対策も講じることができたことは、お客様から高い評価をいただきました。

これらの対応をご評価いただき、全社的なDX推進の一環として次なるご依頼も頂く運びとなりました。

現在、業務上で利用しているシステムが部門ごと・現場ごとで異なっているという課題があります。今後のDX化のためにはシステムを統一することによる情報の集約と業務フローの見直しが不可欠です。この課題の解決により、今回のスコープであった時間外労働時間も結果的に減少することが期待されます。

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最後に、今後について教えてください。

これらのご支援は、高度なIT知識を持つICのコンサルタントによるものです。お客様に寄り添い、業務改善をサポートする専門家として、今後も継続的にご支援を提供してまいります。

 

 


今回インタビューしたM氏について

 約20年前、パソコンを「面白いな」と感じたことがきっかけでSEになったM氏。IC入社後は開発部門に配属され、半年ほどプログラミング業務を行っていました。その後、派遣先ではインフラエンジニアとして5~6年業務を行い、本社へ戻ってきた後は、開発部門でプロジェクトをまとめるリーダーとしてプロジェクトマネジメントを行っていました。

現在は、記載の通り、ICの挑戦といえるコンサル部門でお客様先へ。企業のDX推進における、アドバイザーのような役割で業務を行っています。

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※記載されている会社名、製品名およびサービス名は、各社の登録商標または商標です。

 

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