システム運用・保守は、現代の企業において、なくてはならないものです。
しかし、実際は「社内にシステム運用に精通した人材がいない」「システム運用にまでリソースを割けない」などの課題で悩んでいる企業も多いことが現状です。
もし、自社でシステム運用・保守を行うのが困難な場合は、外部委託サービスを利用することも検討しましょう。
本記事では、システム運用・保守の基本知識や重要性を説明しつつ、外部委託サービスを利用することのメリットやデメリットについて解説します。
実際に株式会社ICが提供した委託サービスの成功事例も紹介しますので、システム運用・保守を外部に任せたいと考えている担当者の方はぜひ参考にしてください。
目次
3-1.システムを改修・予防する
3-2.システムの不具合に対応する
4-2.システム運用が効率化される
6-1.費用を確認する
6-2.契約期間を確認する
6-3.対象範囲を確認する
6-4.対象業務を確認する
7-1.大規模な再構築システムのプロフェッショナルな運用・保守
9.まとめ
あらゆる業務がコンピューター上で行われている現代社会では、システム運用・保守が必要不可欠です。
コンピューター上での一括管理は業務効率性やコスト削減の面から非常に便利ですが、ほんの一部でも不具合や障害が生じるだけで全ての機能が停止する危険性も秘めています。
そうなると業務が成り立たなくなり、ビジネスに支障をきたします。また、顧客からの信頼も失う可能性もあるでしょう。
システム管理とは、そうした不測の事態が起こらないよう日々のシステムを管理・監視することを言います。
また、システム保守とは、万が一不具合や障害が生じた場合にその原因を解明し、速やかに復旧・修正対応にあたることです。
つまり、システム運用と保守は、両輪となって企業のシステムを守る重要な役割を担っていると言えるでしょう。
システム運用・管理については以下のページで詳しく解説しています。
システム運用・保守は、常時システムを管理・監視し、不具合発生時にはすぐに対応しなければならないため、24時間365日稼働しなければならないケースもあります。
企業によっては、システム関連部署の従業員に多大な負担をかけることもあるでしょう。
また、時間外勤務が多いなどの労働環境では、従業員が一定レベルのパフォーマンスを維持できなくなるおそれもあります。
こうした事態を防ぐため、システム運用・保守を外部サービスに委託することを検討してみましょう。システム運用・保守に特化した業者であれば、自社でシステム運用が上手く回らないなどの悩みを解決するサポートをしてくれます。
システム運用保守の委託サービスでは、企業のシステムを常時管理・監視したり、不具合や障害が発生した原因を突き止め、修復したりなどのサポートをします。
特に、IoTやMAなどの技術革新により、システムが複雑化した現代社会では、システム運用・保守を外部に委託するケースも増えています。
システム運用・保守を支援する企業には、複雑化するシステムに対応できるよう、高い知見と経験を備えたプロフェッショナルな人材がそろっている点が特徴です。
したがって、ITに詳しい人材がいない企業でも委託サービスを利用することで複雑化したシステムの運用が可能となり、大幅な業務効率化が期待できます。
近年、ITのアウトソーシングはますます注目を集めています。なぜなら、急速なスピードで変化するIT技術に追いついていくことが困難な企業が多いためです。
ライバル企業が次々とIT技術やDX(デジタルフォーメーション)推進を導入し、業務効率化を図っている現代においては、ITで遅れをとることがビジネスチャンスの大きな損失につながります。
一方、自社でシステムを動かし続けるリソースがなかったり、技術的に困難などの理由からシステム運用・保守が上手くいかない企業も多く存在します。
そういった中で、IT分野のアウトソーシングを上手く利用すれば、時間とコストの削減につながり大幅な業務効率化が見込めます。
こうした理由から、今、ITのアウトソーシングが注目されているのです。
システム運用を委託する場合、主な依頼内容は以下の二つです。
このように、システム運用委託サービスでは、システム運用・保守全般を網羅するサービス内容になっていることが多いです。
以下では、上記二つの依頼内容について詳しくみていきます。
細かい部分は業者によって異なるため、実際に委託サービスに依頼する際は、具体的なサポート内容を確認してから依頼しましょう。
システム運用委託の依頼内容の一つは、システムに不具合や障害が生じる事態を未然に防止するため、定期的な点検や改修をすることです。
システムに少しでも不具合が生じて機能が停止してしまうと、日常業務に大きな支障や損害が発生する危険性があります。
また、事後に修復するには多大な時間と手間がかかる可能性が高く、コスト面でも損害が生じるでしょう。
こうした事態を防ぐため、システムを定期的に点検したり、改修したりして常に正常な状態に保つことが重要です。
また、周辺機器の交換やバックアップ作業、コンピューターウィルス対策、サイバー攻撃対策システムの導入などの業務も依頼できます。
システム運用委託では、システムに不具合や障害が生じたあとの対応を任せることも可能です。
不具合対応では、原因の究明やシステムの復旧・改修作業を行います。不具合や障害が発生した日時や場所、範囲などから原因を特定し、復旧方法を考えていきます。
システムが復旧したあとは、以後のトラブルを防止するため、機器の交換をしたり改善策を提案したりすることも業務の一環です。
システム障害によりデータが損失した場合は、復元作業も依頼できます。
システム運用委託サービスを導入すると、さまざまなメリットがあります。
主なメリットは以下のとおりです。
こうしたメリットは、いずれも業務効率化に大きく貢献するものです。そこで、以下において上記4つのメリットについて詳しく解説します。
システム運用委託サービスを利用すれば、システム運用に精通した専門家による安定したオぺレーションが期待できるため安心です。
自社の人材のみでシステム運用を回そうとすると、ITの知識が乏しく適切な運用・管理・修正ができない可能性があります。また、そもそも社内にシステム運用の知識を有した人材がいないケースもあるでしょう。
この点、委託サービスではさまざまな企業のシステム運用に携わってきたプロフェッショナルなスタッフを派遣してくれます。経験と知識が豊富なため、安心して自社のシステムを任せられる点が大きなメリットです。
自社のシステム運用の効率化が、運用委託サービスを導入する際の最大のメリットです。
自社の人材だけでシステムを運用していると、システムに精通した人材を多く確保しなければなりません。
その結果、本来は別の業務で活躍させたい人材をシステム運用に回さざるを得なくなります。これでは、システム運用のために本来の業務が滞り、本末転倒です。
この点、システム運用委託サービスを利用すれば、自社の人材を回すことなく本来の業務に集中させることができ、業務効率化につながります。
システム運用委託サービスを導入することで、システムの保守や監視にかかる費用をおさえられます。
システム運用を自社のみで回すとなると、担当者となる社員を自社で育てなければならず、教育費がかかります。サーバー代、システムメンテナンス代などの費用まで負担しなければならないことを考えると、システム運用だけでかなりの費用がかかるでしょう。
一方、システム運用代行サービスを利用すれば、自社で社員教育する必要がないため、教育費を大幅に削減できます。
システム運用のために社員教育にかかる費用と委託サービス費用を比較して、委託サービスを利用した方がコストを削減できるのであれば、利用をおすすめします。
システム運用委託サービスを導入すれば、社員教育費用を削減できるだけでなく、自社の人的リソースをコア業務に集中させられるメリットもあります。
システム運用・保守は、ほぼ24時間365日監視が必要な業務と言えます。担当となった社員は常にシステムの管理・監視から離れられず、複数人で担当するとしても多大な労力がかかるでしょう。
また、急なトラブルにも臨機応変に対応しなければならないとなると、コア業務に集中できず、業務効率が下がる危険性があります。
一方、運用委託サービスを利用すれば、外部の専門家にシステム運用・保守の業務を任せられるため、自社の従業員はコア業務に集中してとりかかれるようになるでしょう。
システム運用委託サービスの利用にはメリットがたくさんありますが、一方でデメリットも存在します。
たとえば、システム運用を外部に任せた場合、業務で得られた知見やノウハウは委託会社のものとなるため、社内に蓄積されない点はデメリットです。
また、委託先業者が不在の時にトラブルが生じた場合、社内の人材だけでは対応できないリスクもあります。
委託サービスの利用を検討する際は、上記のデメリットについてもおさえた上で導入の可否を決定するとよいでしょう。
システム運用委託サービスの利用が決まったら、委託先企業と契約を締結します。その際、注意すべきポイントは以下のとおりです。
これらのポイントをきちんと確認せず、双方の認識に齟齬があるまま契約を締結してしまうと、あとでトラブルに発展する可能性があるので気をつけましょう。
以下では、上記4つのポイントについて詳しく説明します。
システム運用委託サービスを利用する目的は、業務効率化とコスト削減です。
そのため、コスト削減効果よりも委託サービス費用が上回ってしまっては本末転倒です。
したがって、サービスを利用する際は利用期間にどれくらいの費用がかかるか必ず確認しましょう。
また、料金システムは業者ごとに異なります。月額定額制もあれば、業務に必要なスタッフの人数や工数、プロジェクトの単位ごとに算出される場合もあります。
さらに、急なトラブルによる修復やデータの復元を行った場合、追加料金が発生することもあるでしょう。
委託サービス導入の際は、料金システムや見積りをしっかり確認し、余計なコストがかからないよう注意しましょう。
システム運用委託サービスの契約期間は、基本的に長期契約であることが多く、自動更新されるケースがほとんどです。
「途中解約を考えていたのに気づいたら自動更新されていた」などのケースがないよう、契約期間や解約方法については契約締結の段階でしっかり確認しましょう。
委託サービスの利用を開始したものの、万が一サービスが低クオリティだったり安心できないレベルだったりした場合は、途中解約を検討することになります。
自社が不利益を被らないように、「いつまでに申告すれば解約できるか」「ペナルティはあるか」などについてあらかじめ確認することが大切です。
システム運用・保守の業務はシステムに関すること全般に及びます。
よって、委託サービスを利用する際は、依頼対象の範囲を明確にしておかないと、思わぬトラブルに発展する可能性があるため気をつけましょう。
たとえば、システム運用・保守からサービス終了後のアフターケアまで全般を依頼するのか、ソフトウェアやハードウェアのみの運用・保守なのか、データ復元も含むのかなど、対象範囲を確認しておかないと、契約途中で依頼しても対応してもらえなかったり、あとで別料金を請求されたりする可能性があります。
したがって、契約の段階で依頼業務の対象範囲についてしっかり合意しておく必要があるでしょう。
システム運用委託サービスの利用においては、依頼対象の範囲だけでなく、対象業務についても委託先と認識をすり合わせておくことが大切です。
たとえば、システム運用を依頼した場合の業務は「稼働状況の監視と不具合の検知」までなのか、「不具合の原因の特定・分析」まで含むのかについて明確に合意しないままだと、あとで追加料金を請求されるケースもあります。
したがって、委託先との契約締結に際しては、業務の範囲を曖昧にせず、具体的な部分まで詳細に合意しておくよう心がけましょう。
株式会社ICは、さまざまな業界・業種のITソリューションを支援しており、システム運用・保守委託サービスも提供しています。
そこで、以下ではICの委託サービス成功事例について下記の3つを紹介します。
システム運用・保守委託サービスの導入を迷っている場合は、以下の成功事例を参考にご検討ください。
ある建設・不動産企業のIT部門では、通常の保守業務以外にもサーバーを停止できない24時間365日の稼働が必要とされる環境下で専門的な対応に迫られていました。
また、社内のIT環境が社外ネットワークとほぼ接続しておらず、パッケージのインストールなどができないなどの問題も発生。
そこで、ICが参画し、ウィルス対策ソフトのバージョンアップ、SQLサーバーの脆弱性対策などを慎重に調査。他システムに影響が出る可能性についても分析を行うことで、より的確な解決法を見出すことができました。
その結果、依頼主企業のコア業務に支障をきたすことなく、スピーディーに保守作業を遂行することに成功しました。
大手建材メーカーのお客様用販売管理システムでのリプレイスプロジェクトにICが参画した際の事例です。
こちらのシステムはスクラッチ(Magic)で構築、展開しており、代理店がが商品を販売する際に請求書を発行したり、売上管理に使用していましたが、Magicサービスの保守切れに伴い、システムのリプレイスが必要となりました。
依頼内容をヒアリングするうち、請求書の発行方法を追加するといった細かな仕様の追加を希望していることが明らかに。また、バグやエラーの少なさを重視していることもわかりました。
そこで、テスト環境の構築と検証に注力しながらサポートすることになりました。
また、Outsystemsを活用するのが社内で初であり、また、扱うデータ量が非常に多い課題がありましたが、IC側でゼロから最大限配慮しつつサポートを行いました。
その結果、無事システムのリプレイスが完了し、かつ、エラーが非常に少ないシステムの構築に成功しています。
上記の事例に関しては以下のページで詳しくご覧いただけます。
とある公的機関では、2020年の新型コロナウィルス感染症の流行をきっかけに、テレワークを導入。
職人個人でMicrosoft 365の導入まで進めたものの、効率的な活用ができるレベルではなかったため、ICが参画することとなりました。
Microsoft 365の導入自体は終了していたため、まずは依頼主のビジネス要件を整理し、追加開発が必要な内容を洗い出しました。そこでは、テレワークにおいて必要最低限の機能の有効化と、セキュリティ面の設定が優先事項であることがわかりました。
特に、セキュリティ面は、テレワークに伴い私物端末からのアクセスを有効にする必要があったため、機密情報が外部に漏れない仕組みの構築を実施。
また、依頼主である公的機関にクラウドに精通した人材がいなかったため、ICのプロフェッショナルスタッフが運用・保守まで継続して担当することとなりました。
その結果、ICスタッフのクラウドに関する高い知見と行動に、依頼主から喜びの声が上がっています。
上記の事例に関しては以下のページで詳しくご覧いただけます。
業務効率化のためにシステム運用・保守委託サービスの利用を検討しているなら、ICへお任せください。
ICでは、さまざまな業界の企業に対し、ITソリューションやITサポートサービスを提供しています。
システム運用・保守においては、24時間365日フルサポートが可能です。
また、サーバーの管理・監視だけでなく、メンテナンスからデータの復元まで多角的な面からもサポートが可能です。
また、ICはITソリューション事業で40年以上の実績があります。製造業から小売業まで、さまざまな業界・業種の運用支援を手がけた経験を活かし、知見の高いスタッフが安心で安全なシステム運用・保守をサポートしますので、ぜひ一度弊社までご相談ください。
システム運用・保守は、現代のコンピューター社会にあってはなくてはならない業務です。もっとも、システム運用・保守は24時間365日体制で業務に関わらなければならない面もあり、従業員に過大な負担をかけやすい傾向にあります。
また、そもそもシステム運用・保守に精通した人材が社内におらず、適切な運用ができていないケースも多いです。
そこで、「システム運用・保守のノウハウがない」「社内のリソースを割けない」場合は、委託サービスの利用をおすすめします。
ICであれば、約40年間さまざまな業界・業種の企業をサポートしてきた知識と経験を活かし、システム運用・保守のあらゆる業務をフルサポートします。
また、依頼主企業の課題を正確に洗い出し、最適なソリューションを提案します。
システム運用・保守委託サービス導入を検討しているなら、ぜひ一度ICにご相談ください。