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クラウドマイグレーションとは?メリットや進め方、注意点を解説 | システム開発のIC

作成者: Admin|Jul 21, 2026, 12:00:00 AM

近年、DXの推進や働き方の変化を背景に、既存のシステムやデータなどをクラウド環境へ移行するクラウドマイグレーションを進める企業が増えています。しかし、いざクラウドへ移行しようと考えるものの、「自社では何から検討すれば良いかわからない」と悩む企業も多いのではないでしょうか。

クラウドマイグレーションは、進め方を誤ると想定以上のコストや業務への影響が生じることもあるため、基本的な考え方を理解したうえで検討を進めることが大切です。

本記事では、クラウドマイグレーションが注目を集めている背景やクラウドへ移行するメリット、計画を立てるうえで知っておきたいポイントなどを解説します。

 

 

クラウドマイグレーションとは

クラウドマイグレーションとは、利用しているシステムやアプリケーション、データなどをオンプレミス環境からクラウド環境へ移行する取り組みです。クラウド環境へ移行することで、システム環境の柔軟な運用や管理方法の見直しなどが可能になります。

クラウドマイグレーションは、自社の業務に適したシステム基盤を整備する手段として多くの企業で活用されています。

クラウドマイグレーションが注目される背景

クラウドマイグレーションが注目される背景には、主に以下の4つが挙げられます。

  • 既存システムの老朽化

  • オンプレミス管理の負担増加

  • 働き方の変化

  • 事業変化への対応

これらの背景について、以下から詳しく見ていきましょう。

既存システムの老朽化

既存システムの老朽化は、クラウドマイグレーションが注目される大きな理由の一つです。長年利用してきたシステムは、ハードウェアやソフトウェアの老朽化によって保守や運用の負担が増え、メーカーサポートの終了や部品調達の難しさから障害発生時のリスクが高まります。

さらに、古いシステムでは新しいサービスとの連携や機能追加が難しく、業務改善の妨げになるケースも少なくありません。老朽化したシステムを見直す手段として、クラウドマイグレーションを進める企業が増えています。

オンプレミス管理の負担増加

オンプレミス環境の管理負担が増えていることも、クラウドマイグレーションが注目される背景の一つです。オンプレミスでは、サーバーやネットワーク機器の保守、ソフトウェアの更新、障害対応などを自社で行う必要があり、システムが増えるほど情報システム部門の負担も大きくなります。

さらに、機器の更新時期には調達や入れ替え作業も発生し、継続的な運用負荷がかかります。こうした負担を軽減する方法として、クラウドへの移行が検討されています。

働き方の変化

クラウドマイグレーションが注目を集める背景として、働き方の変化も挙げられます。近年、テレワークやハイブリッドワークが普及したことで、従業員がオフィス以外から業務システムへアクセスする機会が増えています。しかし、社内利用を前提としたオンプレミス環境では、柔軟に対応できないケースは少なくありません。

そのような状況から、多様な働き方に対応できるシステム環境を実現するため、クラウドマイグレーションを進める企業が増えています。

事業変化への対応

市場や顧客ニーズの変化が早まる中、システムにもこれまで以上の柔軟性が求められています。新しいサービスの開始や業務プロセスの変更に合わせてシステムの改修や機能追加が必要になりますが、オンプレミス環境では対応に時間がかかることが少なくありません。

システム変更をスピーディーに進める方法として、クラウドマイグレーションへの関心が高まっています。

クラウドマイグレーションを行うメリット

クラウドマイグレーションは、運用方法やシステム基盤を見直すことでコストや運用負担の軽減、事業変化への対応力向上など、さまざまな効果が期待できます。

ここでは、クラウドマイグレーションによって得られるメリットとして以下の5つを解説します。

  • インフラコストを見直せる

  • 運用・保守の負担を軽減できる

  • システム環境を柔軟に拡張できる

  • 災害や障害への備えを強化できる

  • データ活用やDXを進めやすくなる

インフラコストを見直せる

クラウドマイグレーションを行うことで、サーバーの購入費や維持費など、インフラにかかるコストを見直せます。オンプレミス環境では、機器の購入や保守契約などに継続的な費用が発生しますが、クラウドへ移行すると物理機器を自社で保有する必要がなくなり、利用量に応じた料金体系へ切り替えられます。

将来の利用量を見込んで過剰な設備を用意する必要も減るため、設備投資と運用費の両面からシステム環境にかかる支出を適正化できるでしょう。

運用・保守の負担を軽減できる

クラウドへ移行すると、サーバーやネットワーク機器の運用・保守にかかる社内負担を軽減できます。オンプレミス環境では、機器の監視や更新などを自社で担わなければなりませんが、クラウドでは物理インフラの管理をサービス事業者へ任せられます。

すべての作業が不要になるわけではないものの、ハードウェア管理に割いていた時間を業務システムの改善や新しいIT施策の企画などに充てられるのは、クラウドマイグレーションの大きな利点です。

システム環境を柔軟に拡張できる

クラウドマイグレーションにより、利用状況や事業規模に応じてシステム環境を拡張しやすくなります。オンプレミス環境では、処理能力や保存容量が不足すると新しい機器の調達や設定が必要になりますが、クラウドでは必要なリソースを比較的短期間で増減できます。

さらに、新規事業の開始時は小規模な環境から運用し、利用者の増加に合わせて段階的に拡張するといった対応も可能です。状況に応じて必要なリソースだけを利用できるため、無駄の少ないシステム運用にもつながります。

災害や障害への備えを強化できる

クラウドへ移行することで、災害やシステム障害が発生した際のデータ消失や業務停止に備えられます。自社拠点だけでシステムを運用している場合、建物やサーバーが被害を受けると業務全体へ影響が広がりますが、クラウドでは複数拠点へのバックアップや冗長化などの構成を採用しやすくなります。

遠隔地にデータを保管し、障害発生時に別の環境へ切り替えられる構成を整えることで復旧までの時間を短縮できます。

データ活用やDXを進めやすくなる

クラウドマイグレーションは、社内データの活用やDXを進めるための基盤づくりにも役立ちます。システムごとにデータが分散した環境では、情報の収集や加工に時間がかかりますが、クラウド上でデータを連携・集約できる環境を整えると分析や共有に利用しやすくなります。

さらに、AIやデータ分析を支援するクラウドサービスとも連携しやすいため、売上分析や需要予測、業務の自動化といった施策へ展開することが可能です。

クラウドマイグレーションにおける注意点

クラウドマイグレーションには多くのメリットがある一方で、移行計画や運用を十分に検討しないまま進めると想定以上のコストや業務への影響が発生することがあるので注意が必要です。

ここでは、クラウドマイグレーションを検討する際に押さえておきたい注意点を以下の5つに絞って解説します。

  • 移行範囲によって費用が変動する

  • セキュリティ対策を見直す必要がある

  • 既存システムとの連携を確認する

  • 社内の運用体制を整える必要がある

  • 業務への影響を想定して計画する

移行範囲によって費用が変動する

クラウドマイグレーションにかかる費用は、移行するシステムの規模や範囲によって大きく変動します。「システムをそのままクラウドへ移行するのか」「クラウド向けに設計を見直すのか」などによっても必要な作業は異なり、移行対象が多いほど費用も増加する傾向があります。

また、移行後はクラウドサービスの利用料金が継続的に発生するため、初期費用だけでなく運用コストも考慮する必要があります。

セキュリティ対策を見直す必要がある

クラウドへ移行するとシステムの利用環境や管理方法が変わるため、セキュリティ対策の見直しが欠かせません。オンプレミスと同じ運用を前提にすると、不適切なアクセス権限の設定や情報漏えいなどのリスクが高まる可能性があります。

クラウドマイグレーションを進める際は、サービスごとに採用されているセキュリティの考え方や管理範囲を確認しておくことが重要です。

既存システムとの連携を確認する

クラウドへ移行しても、すべてのシステムを同時に移行できるとは限りません。そのため、オンプレミス環境に残るシステムや外部サービスとの連携が維持できるか確認する必要があります。

連携方法によっては機能が制限されたり、追加の開発や設定変更が必要になったりするケースもあるため、事前に影響範囲を把握しておくことが肝心です。

社内の運用体制を整える必要がある

クラウドマイグレーションでは、社内の運用体制にも変化が生じます。管理方法や担当業務、障害発生時の対応フローが変わる場合もあり、従来と同じ体制では適切に運用できないことがあります。

クラウド環境に合わせた役割分担や管理方法を整理しておかなければ、運用開始後に混乱が生じるおそれがあります。

業務への影響を想定して計画する

クラウドマイグレーションは、移行作業中や移行直後に業務へ影響を及ぼす可能性があります。システム停止やデータ移行のタイミングによっては、一時的に業務が制限されたり利用者への影響が発生したりすることも考えられます。

移行対象が基幹システムや業務システムであるほど影響範囲は大きくなるため、業務への影響も踏まえて検討することが大切です。

クラウドマイグレーションの進め方

クラウドマイグレーションを成功させるためには、現状の整理から移行後の運用まで計画的に進めることが重要です。目的や移行対象を明確にしながら段階的に進めることで、業務への影響を抑えながらクラウド環境へ移行しやすくなります。

ここでは、以下の流れに沿ってクラウドマイグレーションの進め方を解説します。

  • 現状のシステム環境を把握する

  • 移行の目的や対象範囲を決める

  • 移行先や移行方法を選定する

  • 移行計画を立ててテストを行う

  • 本番移行後の運用体制を整える

現状のシステム環境を把握する

クラウドマイグレーションでは、最初に現在のシステム環境を把握することが重要です。利用しているサーバーやアプリケーション、データだけでなく、他システムとの連携状況や利用部門、運用方法なども含めて整理することで、移行対象や影響範囲を明確にできます。

それに加え、システムごとの利用状況や老朽化の度合いも確認しておくと、優先的に移行すべき対象を判断しやすくなります。

移行の目的や対象範囲を決める

現状を把握した後は、クラウドマイグレーションを実施する目的と対象範囲を整理します。「サーバー運用にかかるコストを見直したい」「災害時にも業務を継続できる環境を整えたい」といった目的を明確にすることで、自社に適した移行対象や優先的に取り組む範囲を判断しやすくなります。

移行先や移行方法を選定する

目的や対象範囲が決まったら、自社に適したクラウド環境と移行方法を選定します。クラウドサービスにはそれぞれ特徴があり、求める機能や運用方針によって適した選択肢は変わります。

さらに、既存システムをそのまま移行するリホストや一部をクラウド向けに最適化するリプラットフォームなど、移行方式にも複数の種類があるため、システムの特性や将来の運用を見据えながら選ぶことが重要です。

移行計画を立ててテストを行う

移行方法が決まった後は、具体的な移行計画を作成します。スケジュールや担当者、システムごとの移行順序を整理し、業務への影響が大きいシステムは事前にリハーサルや動作確認を実施します。

本番環境へ切り替えた後に想定外のトラブルが発生しないよう、テストを通じて問題点を洗い出しておくと良いでしょう。

本番移行後の運用体制を整える

クラウドマイグレーションは、本番環境へ切り替えた時点で完了ではありません。移行後はシステムが正常に稼働しているかを確認するのはもちろんのこと、必要に応じて旧システムとの並行運用も行う場合があります。

さらに、監視体制やセキュリティ管理、クラウド利用状況の確認など、継続的な運用も必要不可欠です。運用開始後の状況を確認しながら改善を重ねることで、クラウド環境の効果をより高められます。

クラウドマイグレーションの相談ならICへ

引用元:システム開発のIC

 

クラウドマイグレーションでは、現状の課題整理や移行方法の選定、移行後の運用までを見据えて計画を立てることが重要です。しかし、「どこから着手すれば良いかわからない」「自社に適した移行方法を判断できない」といった理由から、検討が思うように進まないケースも珍しくありません。

ICでは、クラウド化を含むITコンサルティングを提供しており、課題の整理から移行方針の策定まで支援しています。システムの設計や構築、運用なども一貫して対応しているため、クラウド化の検討から導入後の運用までワンストップで進めることが可能です。

クラウドマイグレーションを検討している方や自社に適した移行方法について相談したい方は、ぜひICまでお気軽にお問い合わせください。

まとめ

クラウドマイグレーションは、既存システムの老朽化やオンプレミス管理の負担増加、働き方や事業環境の変化などを背景に、多くの企業で導入が進んでいます。クラウド移行を成功させるためには、移行範囲や費用、セキュリティ、既存システムとの連携などを十分に検討し、自社に適した方法で計画的に進めることが重要です。

また、現状のシステム環境を把握したうえで目的や移行対象を明確にし、段階的に進めることで業務への影響を抑えながら移行しやすくなるでしょう。クラウド環境への移行を考えている場合は、ぜひ一度ICをご検討ください。